大手キャリアの通信速度、格安スマホをぶっちぎり
着実に普及が進む格安スマートフォン。実際の通信環境はどうなのだろうか?
ICT総研が9月4日に発表した「2015年9月 格安スマホ&大手携帯キャリア 通信速度実測調査」によると、大手携帯電話キャリアと格安スマホ各者の通信速度には、大きな差が見られることがわかった。
大手キャリア32.30Mbps、格安スマホわずか19.89Mbps
ICT総研は8月21日から8月30日までの期間、NTTドコモ、au(KDDI)、ソフトバンク、ワイモバイル、OCNモバイルONE、楽天モバイルの6ブランドを対象に東京、大阪、名古屋の主な「待ち合わせ場所」120地点の通信速度を測定した。
測定の結果、NTTドコモ、au、ソフトバンクの下り通信速度は平均32.30Mbps。これに対し、ワイモバイル、OCNモバイルONE、楽天モバイルの格安スマホ3社の下り通信速度は平均19.89Mbpsだった。
NTTドコモからネットワーク回線を借りることで格安でサービスを提供するMVNO事業者は、理論上はNTTドコモと同等の通信速度となるはずだ。しかし、MVNO事業者側の設備状況や混雑状況などによって、実効速度に大きな差が現れたと考えられる。
格安スマホでも、ワイモバイルは優秀
格安スマホだけで通信速度を比べると、最も早かったのが、ワイモバイルの下り31.67Mbpsだった。
ワイモバイルは、MVNO事業者ではないものの、「OCNモバイルONE」の下り17.20Mbps、「楽天モバイル」の下り10.79Mbpsに大きく差を付けた。格安スマホの中では、大手キャリアと比べても見劣りしない通信速度を保っている。
大手キャリアで最速は?
一方、大手キャリアの通信速度はどうだろうか。3社のなかで最も下り速度が速かったのがソフトバンクで36.04Mbps。次いではauの32.60Mbps。NTTドコモは28.26Mbpsだった。
ソフトバンクは「SoftBank 4G LTE」に加え、AXGP方式の「SoftBank 4G」にも対応しているため、高速通信が広範囲で安定して利用できるものと考えられる。
(画像はニュースリリースより)
株式会社ICT総研のニュースリリース
http://ictr.co.jp/report/20150904.html